201810/28

南米イグアスの滝で、ボートごと滝に打たれる!ここでしか体験できない、一生モノのボートツアー [海外旅行 ブラジル]

滝の水がボートに降り注ぐと、目を開けていられなくなります

滝の水がボートに降り注ぐと、目を開けていられなくなります

長年にわたり世界各地を旅していますが、一番興奮するのはやはり初めて行った場所や、そこでした初めての体験です。今回ご紹介するのは、そんな“体験”のひとつ。南米にある大瀑布イグアスの滝にボートごと突っ込み、滝に打たれるというツアーです。3か月ほどの私の南米の旅の中でも、これは強烈で忘れられない体験のひとつでした。遠くて行くのが難しい南米ですが、行く機会があったらぜひチャレンジしてください。

ブラジル側から見た「悪魔の喉笛」。増水期にはもっと水量が増えます

ブラジル側から見た「悪魔の喉笛」。増水期にはもっと水量が増えます

世界最大級の滝、イグアス

南米、ブラジルとアルゼンチンの国境地帯にある、世界最大級の滝、イグアス。北米のナイアガラの滝、アフリカのヴィクトリアの滝と並ぶ「世界三大瀑布」のひとつですが、水量では他の2つを上回る世界最大級の滝です。滝はひとつではなく、幅4kmほどの間に最大落差80m、大小275と言われる滝があります。なかでもイグアスの滝の代名詞ともいえるのが、一番奥にある「悪魔の喉笛」と呼ばれる大滝でしょう。映画『ミッション』の冒頭に登場したことでも知られている滝です。イグアスの滝は、もちろんその景観が素晴らしいですが、それだけなら私にとっては「やはり迫力があった」ほどの印象ですんでいたかもしれません。それが変わったのは、現地であるツアーに参加したからでした。

アルゼンチン側は滝のすぐ側まで行けるので、迫力十分

アルゼンチン側は滝のすぐ側まで行けるので、迫力十分

アルゼンチン側の滝へ

ブラジル側の滝の観光をすませ、翌日、私は国境を越えてアルゼンチンに移動しました。多くの滝からなるイグアスですが、滝の8割はアルゼンチン側にあります。向かいに滝が見え眺めがよいブラジル側に対し、アルゼンチン側は滝の真横まで行けるので迫力が楽しめます。もしどちらかしか行く時間がなければ、私はアルゼンチン側がおすすめです。その理由は、ブラジル側はバスですぐに一番奥まで行けてしまうので、いまひとつ秘境感が薄いんですよね。アルゼンチン側は、遊歩道をしばらく歩かないと視界が開けないという“じらし”があり、否が応でも気分が高まっていくのがいいのです。

滝の大きさとボートを見比べてみると、かなりスリリング

滝の大きさとボートを見比べてみると、かなりスリリング

現地発のボートツアーに申し込む

私が参加したのは、アルゼンチン側でイグアス・ジャングル社が催行している「アベントゥラ・ナウティカ Aventura Nautica」というツアーです。これは約20分のボートツアーと、40分程度の4WDトラックによるジャングルツアーがセットになった2時間あまりの現地発ツアー。ジャングルツアーはともかく、“ボートごと滝に打たれる”ツアーは今まで聞いたことがありませんでした。ツアーはだいたい20〜30分おきに催行され、申し込みは市内の旅行会社、あるいは国立公園入り口にあるイグアス・ジャングル社のオフィスでできます。

ライフジャケットを着て、ボートに乗り込む

ライフジャケットを着て、ボートに乗り込む

ジャングルツアーの後、いよいよ乗船

朝、イグアスの滝行きのバスが出るバスターミナルの旅行会社でツアーを申し込み、そのまま国立公園へと向かいました。午前中はたっぷりイグアスの滝を観光し、ランチの後、いよいよツアーの集合場所に向かいます。最初は、4WDトラックの荷台に造られた座席に乗ってのジャングルツアー。ガイドさんが英語かスペイン語で熱帯雨林の植生についてなどを説明。この時点では、まだみなさん余裕あって穏やかです(笑)。そのあと、船着場へと向かいます。滝の水を頭から浴びるのでポンチョを販売していましたが、どのみちかなり濡れるので、みなさん服の下に水着を着たり、着替えを持ってきていました。あとは体を拭くタオルと、サンダルは必携ですね。

乗船前に、防水袋を渡されるので、スマホなど濡れては困るものはそこに入れて袋の口をぎゅっと締めます。カメラは防水対応のものを用意しましょう。ライフジャケットをつけて25人乗りほどのボートに乗り込みます。スリルを味わいたい方は、端か前の方へ。簡単な説明があり、いよいよ出発です!

川面から見る滝は大きく見え、迫力あり!

川面から見る滝は大きく見え、迫力あり!

轟音を上げる滝が目の前に近づく

轟音を上げる滝が目の前に近づく

最初の滝へ突入!

ボートが滝に突っ込むのは2箇所。まずは乗り場から上流へ。ボートは川面を若干跳ねながら、かなり速いスピードで進んでいきます。思わず声を上げる乗客もおり、否が応でも気分は高まっていきます。川面の高さから流れ落ちる滝の数々を見つつ、最初の滝に到着しました。ここでボートは一旦停止し、突入するタイミングを計ります。それまでのスピード感から一転しての静止なので、次への緊張感が高まります。そしておもむろに滝へ突入。たちまち目の前が水流で真っ白になり、ボートのあちこちで歓声とも悲鳴ともつかない声が上がります。水圧が強く、顔に滝の水がかかってくるので、顔を上げ続けることは不可能でした。

滝の水がボートを打つ瞬間

滝の水がボートを打つ瞬間

びしょ濡れになる高揚感

滝に打たれていたのは、10秒もなかったかもしれません。ボートはするするとバックし、滝から抜け出します。乗客はみなびしょびしょです。そしてずぶ濡れになったお互いの顔を見て、笑みを浮かべています。滝の水は冷たくはなく、ちょうどいいぐらいの水温でした。しかしほっとしたのもつかの間、すぐに2回目の突入をしました。

興奮冷めやらぬ中、ボートはその後、来た川を下って別の滝を目指しました。さっきまでは汗をかくぐらい暑かったはずですが、体に風が当たると急に体が冷えていきます。5分ほどで、次の滝に到着しました。今度はもう3回目になるので、乗客たちも余裕が出て、積極的にスリルを楽しもうという気が満々です。滝に突っ込み、水を大量に浴びても、声は悲鳴ではなく歓声に変わっていました。私はこの時、わかりました。人は水に濡れると、興奮するものだと(笑)。

滝から出ると、水しぶきが虹を作っているのが見えました。先ほどまでの激しさと、対照的な穏やかな景色です。わずかな間ですが、乗客たちの間に同じ経験をしたという不思議な一体感があり、誰もが楽しそうな顔をしていました。船着場に戻り下船すると、緊張が解けて座り込んでしまう人もいました。私はとりあえずタオルで体を拭き、公園内のトイレで着替えを済ませましたが、街に戻るまで軽い興奮状態が続いていました。何か、スペシャルな体験をしたという気分になっていたのです。

滝からの帰り、目の前に虹が見えた

滝からの帰り、目の前に虹が見えた

世界有数の絶景のイグアスの滝で、私が今でも一番印象に残っているのが景色ではなく、滝に打たれたことというのもおかしな話かもしれませんが、私にとっては最高にエキサイティングなことでした。すばらしい景色を見るのも一生モノの体験ですが、こうして体で体験するといっそう忘れられません。みなさんもイグアスの滝に行ったら、このボートツアーに参加してみてくださいね!

 

[ DATA ]

イグアス国立公園(アルゼンチン)
開園時間 : 8:00〜18:00(チケット発売は16:30まで)
入園料金 : 600ペソ(約1800円)。購入時にパスポートなど顔写真付きのIDが必要
URL   : https://iguazuargentina.com/en/

イグアス・ジャングル社
ツアー料金: アベントゥラ・ナウティカ Aventura Nauticaは1000ソーレス(約3000円)
12歳未満、妊婦、心臓疾患がある方、背中や腰に問題がある方は参加不可
URL   : http://www.iguazujungle.com/

※データは2018年10月のものです。最新のものはウエブサイトなどでご確認ください。

前原 利行

日々、自分の興味があるものを追いかけています。音楽、映画、アート、歴史、そしてまだ見ぬ世界の風景や文化…。心に刻まれた一生モノの経験が、自分の最大の財産でしょうか。これからも、まだ知らない出会いを探していきたいと思っています。

前原 利行
この記事を書いた人

この記事を書いた人前原 利行

201810/26

水槽の中を泳いでいるような透明度 ブラジルの澄み切った川の流れに揺られて 魚を見ながらシュノーケリングに初挑戦! [海外旅行 ブラジル]

最初のうちは川が浅く、足がつかないようにするのが大変

日本の約23倍という広大な面積を持つ南米の大国ブラジル。変化に富んだ大自然がこの国の大きな魅力ですが、今回紹介するのは、ブラジル西部の町ボニートの郊外で楽しめる、リバーシュノーケリングです。ほぼ泳げない私ですが、この川は透明度が非常に高く魚が間近に見えると聞き、無謀にも生まれて始めてシュノーケリングに挑んでみました。そしてそれは、私にとっては一生モノとなる体験になりました。

まるで水槽の中のように透明度の高い川

まるで水槽の中のように透明度の高い川

明度が高い川で知られるブラジルのボニート

ブラジルの大自然といえば、みなさんは何をイメージしますか? まずはアマゾン川、次にイグアスの滝といったところでしょうか。しかし、“ボニート”という町を知っている人は少ないでしょう。かくいう私も、ブラジルを旅するまでは知りませんでした。旅の間に他の旅行者からボニートのリバーシュノーケリングのすばらしさを聞き、行ってみたくなったのです。そこでその前の現地発ツアーで知り合った日本人旅行者と、ボニートへバスで向かったのです。

ボニートは小さな田舎町ですが、ブラジルでは周辺に渓谷や清流、鍾乳洞、滝などがある風光明媚な場所として知られています。海外では日本のような澄んだ水の川は少ないのですが、この川の水は透明度が高く、多くの魚が見られるというのです。シュノーケルをつけて水の流れに任せて下って行くリバーシュノーケリングは、他ではなかなか体験できないものですよね。面白そうと思ったのですが、私には大きな問題がありました。

私は泳ぎが苦手で、泳げてもプールでせいぜい15mぐらい。足のつかないところでは溺れてしまいます。シュノーケリングもしたことがありません。そんな私ですが、はたしてリバーシュノーケリングはできるのでしょうか? 町に着いて旅行会社に聞いてみると、まったく問題ないとの返事。ライフジャケットがあるので、溺れる心配はないというのです。しかし未経験の私には、それが大丈夫なのかもわかりません。同行の日本人旅行者(泳ぎは得意)も「大丈夫だよ」というので、不安ながらも一緒にツアーに申し込むことにしました。

川に入る前にライフジャケットの貸し出しも(無料)

川に入る前にライフジャケットの貸し出しも(無料)

いよいよ、初シュノーケリングを体験

ボニート周辺でリバーシュノーケリングができる場所は、プラタ川、スクリー川、そして天然水族館(Aquario Natural)の3か所。口コミや旅行会社のおすすめを参考にし、その中から私はプラタ川を行くツアーに申し込みました。ツアーは催行回数や人数制限があるので、ハイシーズンは早めに申し込んでおいたほうがいいでしょう。また、ツアー代金の他に、町からツアー場所への交通費が別途かかります。

前日は雨でしたが、ツアー当日は無事に晴れました。プラタ川の施設までは町から車で約50分。到着後、施設でウェットスーツに着替えます。ツアーメンバーは8〜10人で、私たち以外はすべてブラジル人。なので説明はポルトガル語でしたが、重要なところだけは英語で確認をとってくれました。環境保護のため、日焼け止めや虫除けスプレーの使用は禁止です。施設からは少し車で移動し、降りてからさらに入水ポインドまで歩きます。川の手前で、ライフジャケットが配られました。

最初にインストラクターによる説明と慣らし時間がある

最初にインストラクターによる説明と慣らし時間がある

川を下る前に、川が一部プール状になっているエリアでウォーミングアップです。ガイドからは、自然保護区なので絶対に足を着かず、また手を使って泳ぐようにと言い渡されます。浅いので、足を動かすと川底の砂を巻き上げてしまうからです。5分ほど体を慣らしていると、「さあ、出発!」というかけ声がかかりました。ガイドを先頭に、メンバーは一列になって川を進み始めました。しかし私は、本当にシュノーケリングツアーをやり遂げられるか不安でした。というのも、川の流れに任せて漂う一方通行なので、途中でリタイアできないからです。

一列になって川を下り始める。ツアーの開始だ

一列になって川を下り始める。ツアーの開始だ

魚が間近に! 透明度の高さにびっくり

不安の中、流れに乗って体を浮かします。川なので水温は高くはありませんが、ウエットスーツを着ていることもあり、寒いというほどではありません。川の深さは浅いところでは50センチぐらいで、気を許すとすぐに川底に足がつきそうになってしまいます。緊張で身体はガチガチ。さらにシュノーケルで息をすることの圧迫感で始まったツアーですが、まず川の透明度にまずびっくりしました。こんなにきれいな川があるなんて! すぐに、近くを魚が泳いでいるのが見えてきました。まるで自分が水族館の水槽の中にいるみたいです。危害を加えないことを知っているのか、魚たちはそばを悠々と泳いでいきます。水中カメラを持参しましたが、写真を撮ろうとすると体のバランスを崩してしまうほど泳ぎが不得手なので、思ったように写真を撮ることができません。

川には木の枝もよく沈んでいるので、注意して進まなくてはならない

川には木の枝もよく沈んでいるので、注意して進まなくてはならない

途中、川の向きが変わったり木が沈んでいたりして水の流れが速くなるところもありました。泳げる人には難なくすむことも、私には毎回ハラハラものです。15分ほどたったころでしょうか。突然、水中カメラのストラップが切れて、沈んでいきました。拾おうと手を伸ばしましたが、体が沈みません。ライフジャケットをつけているから当り前なのですが、焦っているとそんなことも頭に浮かびません。またシュノーケルをつけたままだったのでそこから入った水を吸ってしまい、軽いパニックに。数秒のことでしたが、後ろから来た同行者がそれを見ていて、カメラを拾ってくれました(彼はライフジャケットを着ていませんでした)。

最初のうちは川が浅く、足がつかないようにするのが大変

最初のうちは川が浅く、足がつかないようにするのが大変

気を取り直し、ツアーを楽しむ

その後、なんとか気を持ち直して再び川面を揺られていきましたが、先ほどの小パニックが残り、この先も川下りを続けられるか非常に不安になりました。しかし冷静になってみると、ライフジャケットをつけている限り沈むことはないことに気づきました。このころには水深も少し深くなり、流れもゆるやかになってきたので、体を縦にしてみました。頭を出して普通に浮き、シュノーケルを外して口で息もできます。そこから急に気分が楽になりました。

川底で餌を探している魚たち

川底で餌を探している魚たち

以降は積極的にシュノーケリングを楽しめるようになりました。開き直ったとでもいいましょうか。余裕がでてきたぐらいです。川幅は次第に広く、水深は足がつかないほど深くなっていきましたが、その分、流れのスピードはゆっくりに。水温も次第に下がってきました。私は写真を撮ることをやめて流れに身を任せ、川の中の景色にただ自分を埋没させていきました。川底から湧く水が砂を巻き上げている姿も見えました。

途中2回の休憩を挟みながら、ツアー終了地点に到着。ツアーは全部で90分ぐらいだったでしょうか。最後は川の深さは5、6メートルぐらいになっていたでしょう。しかしその頃には、「絶対に溺れない」という安心感から、深くて広くなった川の景色をゆったりと楽しんでいた自分がいました。

プラタ川で出会った魚

プラタ川で出会った魚

プラタ川で出会った魚

プラタ川で出会った魚

生まれて初めてのシュノーケリング。それも透明度の高いブラジルの川でのリバーシュノーケリングは、私にとってまさに“一生モノ”の体験でした。泳ぎが上手い人なら、私よりもっとゆったりと美しい景色を楽しめたでしょう。それでも初めてのことへのチャレンジと、パニックから立ち直ったことも含め、私にとっては何かひとつやり遂げたという達成感がありました(笑)。しかしそれを差し引いても、このプラタ川のシュノーケリングは、誰にでもすすめられるすばらしいものです。遠いブラジルですが、もし機会があったらみなさんもチャレンジしてみてくださいね。

[ DATA ]

プラタ川
アクセス :
基点となる町はボニートBonite。
サン・パウロからは飛行機(約1時間40分)やバス(約13時間)で近くの都市カンポ・グランデCampo Grandeまで行き、そこでボニート行きのバスに乗り換える(所要約5時間30分)。

ツアー :
町に数多くある旅行会社(ホテル併設のものも)で申し込む。料金はひとり240〜280レアル(7200〜8400円)。別途送迎代金(一台160レアル程度)がかかる。なので、2人参加の場合、ひとり1万円程度。ボニートからプラタ川へは車で1時間弱。現地には3時間ほどいるので、1日がかりのツアーになる。

URL  : http://riodaprata.com.br/home

 

前原 利行

日々、自分の興味があるものを追いかけています。音楽、映画、アート、歴史、そしてまだ見ぬ世界の風景や文化…。心に刻まれた一生モノの経験が、自分の最大の財産でしょうか。これからも、まだ知らない出会いを探していきたいと思っています。

前原 利行
この記事を書いた人

この記事を書いた人前原 利行

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