201902/13

スターになった気分で散策 大都会のオアシス、ニューヨークのセントラルパーク

公園南側にある直線の並木道ザ・モール

子供の頃からアメリカ映画や洋楽で育ってきた私には、ニューヨークに行ったら訪れたい場所のひとつにセントラルパークがありました。この都会のオアシスとも言える公園は多くの映画のロケ地となり、ビッグネームのコンサートも開かれるなどと親しみがあったからです。今回はそんな私の憧れの場所、セントラルパークをご案内します。

セントラルパークの概要と歴史

マンハッタンの真ん中にあるセントラルパークは、南北約4km、東西0.8kmの長方形の形をしています。日比谷公園の約21倍あるという公園は起伏に富んでおり、森や丘、池、広場などがあるほか、スケートリンクや動物園、温室もあります。

開園は1873年ですから日本では明治維新のころ。当時のニューヨークはまだ人口も少なく、街の中心はずっと南で、このセントラルパークがあるあたりはまだ「郊外」といった趣きでした。ジョン・レノンが住んでいたことでも知られるダコタ・ハウスが、このセントラルパークに面して建てられたのは1884年のこと。その名前の由来が「周囲が(当時の)ダコタ州のように閑散としていたから」というくらい、この辺りは淋しかったようです。しかし20世紀に入ると、周囲は一気に高級住宅街に変わっていきます。それにともないセントラルパークは、周囲の住民の憩いの場になっていきました。

ニューヨークの治安が悪化した70年代末になると、セントラルパークは強盗やレイプ事件が続出するという「犯罪の温床」のイメージがついてしまいます。これが改善されたのはアメリカの景気がよくなった90年代以降のこと。セントラルパークの犯罪件数は、この20年で1/10に減ったといいます。

ジョン・レノンを記念する公園内にあるストロベリーフィールズ。 そこに埋め込まれた「imagine」のプレート

ジョン・レノンとセントラルパーク

公園は広いですが、ほとんどの観光客が散策するのは南側の部分ではないでしょうか。今回のセントラルパーク散策のスタート地点は、西72丁目にあるダコタ・ハウス向かいの入り口からです。

ダコタ・ハウスは前述したようにジョン・レノンがオノ・ヨーコと一緒に住んでた高級アパートメントで、レノンの部屋はセントラルパークに面した最上階の角、公園が見渡せる位置です。このダコタ・ハウスを舞台にした映画にはオカルト映画の傑作『ローズマリーの赤ちゃん』、トム・クルーズ主演の『バニラ・スカイ』などがあります。

レノンはこのアパートに帰宅したところ、玄関で撃たれて亡くなりました。公園に入ってすぐの場所にはレノンを記念した「ストロベーフィールズ」があり、「イマジン」のプレートでは記念写真を撮るファンの姿が絶えません。自宅から近いこともあり、ジョン・レノンのPVのうち「マインドゲームス」と「ウーマン」はセントラルパークで撮影されています。また、生前最後のアルバムとなった『ダブル・ファンタジー』の篠山紀信によるジャケット写真も、このセントラルパークで撮影されています。

ベスセダ噴水の向かいにあるベスセダ・テラス。上は道路になっており、車が走っている

ボウ・ブリッジとベスセダ噴水

ストロベリーフィールズから下って行くと、池が見えてきます。ここにかかる橋が「ボウ・ブリッジ」です。「ボウ」は「弓」のことで、橋の真ん中が少し盛り上がっていることから名付けられました。

1873年の開園時には製作された「ベスセダ噴水」。多くの映画のロケ地になっている

橋を渡らずに先に進むと、1873年製作の「ベスセダ噴水」に出ます。周辺はベスセダ・テラスという見晴台になっています。ここは『素晴らしき日』『世界中がアイ・ラブ・ユー』『アベンジャーズ』など様々な映画のロケに使われていますが、私が一番印象的なのは『魔法にかけられて』です。おとぎ話の世界に住むジゼル姫が現代のニューヨークに現れるミュージカルコメディで、ディズニー映画のパロディにもなっています。この噴水広場では「That’s How You Know」が歌って踊られますが、セントラルパーク内の他の見所も映し出されるので、行く前に必見ですよ。

セントラルパークの南側にある緑地「シープ・メドウ」。かつてはその名のように牧羊地だった

並木道ザ・モールと緑地のシープ・メドウ

このベスセダ噴水から南に延びているのが、公園内で唯一まっすぐな道が続く「ザ・モール」という歩道です。すぐに道の上に橋がかかっていますが、この橋の下、歩道の屋根の部分にあたるのが「ミントンタイルの天井」です。橋の下を抜けてザ・モールを進むと、アイスクリームやホットドッグの屋台が並ぶ並木道になります。映画では『クレイマー、クイレマー』『バニラ・スカイ』に登場しますね。

このザ・モールの西側にある広場「シープ・メドウ」は、手前の緑と奥に見える摩天楼の対比がすばらしいニューヨークを代表する風景。天気のいい日は日光浴している人の姿が見られます。映画では『フィッシャーキング』『メン・イン・ブラック2』『クローバーフィールド』に登場します。

ザ・モールの西側にあるレストラン「タバーン・オブ・ザ・グリーン」もよく映画に登場します。1976年の改装後はセレブのパーティにもよく使われたとか。映画『ゴーストバスターズ』にも出てきますね。ただし2014年の再オープン後は、カジュアルなレストランに変わってしまいました。

公園内にあるレストラン「タバーン・オン・ザ・グリーン」

人気コンサートが開かれたザ・グレート・ローン

さて今までは公園を南に下ってきましたが、今度はセントラルパークの中央にある一番大きな広場を紹介しましょう。「ザ・グレート・ローン」と呼ばれるこの広場では、1981年にサイモン&ガーファンクルの再結成コンサートが行われました。入場無料のフリーコンサートで、50万人もの人が集まったといいます。その放送を当時テレビで見て、「外国の公園ではこんなすばらしいライブがあるんだ」と羨ましく思ったことを覚えています。この場所では他にもエルトン・ジョンやダイアナ・ロスもコンサートを行っています

公園はこのザ・グレート・ローンから北にも続いてはいますが、残念ながら私は行ったことがありません。歩く人は南側に比べて少ないようです。夜や早朝でなければ治安面でそれほど心配はないようですが、ひとり歩きは避けたほうがいいかもしれません。



好きな映画や音楽の舞台になったセントラルパークは、私にとって単なる公園ではありません。そこはかつて夢に見た世界に連れて行ってくれる、特別な場所なのです。きっとあなたもこの公園に行けば、どこかで見た風景をいくつか思い出すのではないでしょうか。ニューヨークのセントラルパークはそんな私にとって“一生モノの旅”の場所のひとつなのです。


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セントラルパーク(www.centralparknyc.org)
タバーン・オブ・ザ・グリーン(www.tavernonthegreen.com)

 

前原 利行

日々、自分の興味があるものを追いかけています。音楽、映画、アート、歴史、そしてまだ見ぬ世界の風景や文化…。心に刻まれた一生モノの経験が、自分の最大の財産でしょうか。これからも、まだ知らない出会いを探していきたいと思っています。

前原 利行
この記事を書いた人

この記事を書いた人前原 利行

201902/09

“一生モノ”となる海外卒業旅行選び 編集部が選ぶ5つのおすすめスポット!

自由の女神とマンハッタンの高層ビル群(ニューヨーク)

自由の女神とマンハッタンの高層ビル群(ニューヨーク)

そろそろ卒業旅行に出かけている人、またはこれからという方もいらっしゃるかもしれません。あるいは卒業は来年ですが、どこに行こうかと漠然と考えている学生さんもいるでしょう。そんな方々へ、今回は「一生モノ」編集部が選んだ、「卒業旅行で行きたい海外5選」を紹介します。

01. アートとエンタテインメントの街ニューヨーク(アメリカ)

「卒業旅行では知的な刺激が欲しい!」という方におすすめなのがニューヨーク。ここは世界最高峰のアートとエンタメが楽しめる都市です。美術館なら、古代美術から近代絵画までを収蔵するメトロポリタン美術館と、ピカソやゴッホなどの近代絵画中心のニューヨーク近代美術館の2つは必見です。現代アートならグッゲンハイム美術館とホイットニー美術館ですが、街中にもアート最前線の空気を感じさせてくれる数多くのギャラリーがあります。エンタメではブロードウェイでのミュージカル鑑賞がおすすめ。クラシックならメトロポリタン・オペラやアメリカン・バレエ・シアターの公演、ジャズやロック好きならライブハウスのスケジュールも要チェックですよ。

また、ニューヨークは街を歩くだけでも刺激的です。歴史的建造物からモダンなビルディング、街中のアート、映画の舞台の場所、最先端ショップや小さなアートギャラリーまで見どころもたくさん。ニューヨークで見た素晴らしいものは、社会人になってもきっとあなたの役に立ちますよ。

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メトロポリタン美術館 公式HP >

 

ニューヨーク近代美術館 公式HP >

 

グッゲンハイム美術館 公式HP >

 

ホイットニー美術館 公式HP >

 

ブロードウェイミュージカル情報 >

アメリカン・バレエ・シアター 公式HP >

 

 

02. 中海の陽光の下でガウディ建築に酔いしれる/バルセロナ(スペイン)

2026年の完成を目指し、建築が進むサグラダ・ファミリア(バルセロナ)

2026年の完成を目指し、建築が進むサグラダ・ファミリア(バルセロナ)

卒業旅行シーズンの2〜3月は、ヨーロッパの大半では寒い冬。その中でもできるだけ暖かい場所に行きたいという方にオススメなのが、スペインのバルセロナ。地中海に面した温暖な気候で、この時期でも東京の4月の気温程度なので過ごしやすいでしょう。

バルセロナで見たいのは、やはり天才建築家ガウディの建築ですね。なかでも世界遺産登録されている教会サグラダ・ファミリアは必見です。2026年完成予定なので、未完成の姿が見られる絶好のチャンスですよ。また、バルセロナはピカソ、ミロ、ダリといったスペイン現代絵画の巨匠が活躍した街。美術館で彼らの作品を見てみるのもいいでしょう。

そしてバルセロナはグルメの街でもあります。気軽に入れるバルを巡り、小皿料理タパスと自家製ワインをいただき地元気分を満喫。時間に余裕があればバルセロナを起点に、イスラム時代の雰囲気を残すアンダルシア地方などスペイン南部へ足を延ばしてみてもいいでしょう。

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サグラダ・ファミリア 公式HP >

 

 

03. ガンジスの日の出を眺め、新しい人生のスタートを祈願/ヴァーラーナシー(インド)

ガンジス川に昇る朝日(バラナシ)

ガンジス川に昇る朝日(バラナシ)

学生生活が終わり、社会人としての新生活を始めるまでの間に行く卒業旅行。「旅で心をリセットしたい」というあなたにおすすめなのが、インドです。そこでは日本の常識を超えた体験が、あなたを待っていますよ。

インドでは人ばかりか街を歩く動物たちも自由そう。最初はインド人の押しの強さにびっくりするかもしれません。よく言えば「大らか」、悪く言えば「ルーズで図々しい」のですが、やがてインドを旅する多くの人(特に個人旅行者)が「こんな生き方もあるんだ」と感じ、気が楽になっていくようです。そんな体験はきっと今後、仕事で壁にぶつかった時に、発想の転換やメンタル面でのしぶとさに役に立っていくはずです。

そんなインドの編集部おすすめの場所は、ヒンドゥー教徒の聖地バラナシです。人々が沐浴する聖なるガンジス川のほとりで、そこに昇る朝日を見て心を清らかにする。人生の一区切りには最高の旅先です。

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ヴァーラーナシー 公式HP >

 

 

04. 気軽に行ける外国! 街歩きやグルメを楽しむ/台北(台湾)

レトロな街並みと眺望が人気の九份へは、台北からすぐ

レトロな街並みと眺望が人気の九份へは、台北からすぐ

「日程を友人と合わせるのが大変で、長期旅行は無理」という方におすすめなのが台北です。フライト時間は成田から約4時間30分、関空からは約3時間15分と日本から近いこの海外は、2泊3日の旅行でも十分楽しめます。また往復2万円台の格安LCC、航空券と宿泊ホテルがついただけの格安ツアーも多く、時間的にも予算的にも台北は行きやすい海外なのです。

この台北での楽しみは、やはりグルメとショッピング。台湾料理は日本人の口にも合い、少人数なら屋台料理の食べ歩き、大人数なら中華の名店にも行くのもいいでしょう。名物の「小籠包」や台湾スイーツの数々は外せません。観光では、中国の秘宝を集めた故宮博物院とレトロな街並み散策が楽しい九份は是非行きたいところ。

そして仲間と盛り上がるのが、市内各所で毎晩開かれる夜市巡りです。雑貨の店に寄りつつ、屋台のB級グルメを食べ歩くのはお祭りのような楽しさ。女性同士ならエステやスパ、マッサージで心身ともにリラックスするのもおすすめです。

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台湾観光ガイド 台湾交通部観光局(日本語)>

 

 

05. アジアンリゾートでのんびり英気を養う/バリ島(インドネシア)

夕日を見ながらのビーチディナーもいい(バリ島)

夕日を見ながらのビーチディナーもいい(バリ島)

「親しい友達とのんびりと海辺のリゾートですごしたい」「仲間たちとワイワイと遊びたい」。その両方に対応しているのがバリ島です。きれいな海、物価が安くて庶民的、治安がいいなどの魅力ポイントがあるバリ島ですが、他のアジアンリゾートとの大きな違いは、伝統文化が日々の暮らしに息づいていること。バリダンスやケチャといった伝統のパフォーマンスももちろん、リゾート内でも毎朝供えられるお供えを見れば、バリの人々の信心深さがわかるはずです。「神々の住む島」と呼ばれるゆえんですね。そんな環境や島民のホスピタリティが、心をリラックスさせてくれます。

グループで行く場合は、仲間で一軒借り切ってしまうヴィラやファミリールームを選べば、夜までワイワイしたい時にも周囲に気兼ねがいりません。また数人で車を借り切ってしまえば移動も割安。昼間はマリンスポーツやショッピングを楽しみ、夜はビーチディナー、バーやクラブ巡りも楽しいでしょう。

[DATA]
バリ州政府観光局運営サイト(英語)>

 

個人で行くも良し、仲間と行くのも良しの卒業旅行。余裕があれば、長い春休みを利用してそれぞれ別々に行くのも手かもしれません。働き出したら、しばらくはこうした休みはなかなか取れなくなるのですから。今回はそんな卒業旅行におすすめの旅先を5つセレクトしてみました。その時は気がつかないかもしれませんが、ゆったりとした時間を過ごしたり、親しい仲間と楽しく過ごした卒業旅行は、あなたの“一生モノの旅”になるかもしれませんよ。

一生モノ 編集部

一生モノを探して、日々奮闘中です。実際に足を運び、取材、体験することで、皆さまが一生モノを見つけるお手伝いをしたいと思います。こんなコンテンツや情報が欲しいなどのご要望やご意見、お待ちしております。お気軽にお問い合わせください!

一生モノ 編集部
この記事を書いた人

この記事を書いた人一生モノ 編集部

201811/17

ニューヨークのブロードウェイに本場のミュージカルを見に行く旅 [海外旅行 ニューヨーク]

アメリカのエンタメが集まるブロードウェイの中心、タイムズスクエア

アメリカのエンタメが集まるブロードウェイの中心、タイムズスクエア

映画『ラ・ラ・ランド』や『グレーテスト・ショーマン』のヒットで、初めてミュージカルに接した人もいるかもしれません。しかし生舞台となると見た方はなかなか少ないでしょう。ミュージカルの本場とも言えるニューヨークのブロードウェイでは、毎日数多くのミュージカルが上演されています。競争が激しいだけあって、どれもレベルが高いですが、なかには当日券でも見られるものもあります。プロードウェイでのミュージカル鑑賞は、もしかしたらあなたの、“一生モノ”の体験になるかもしれません。

タイムズスクエアではミュージカルの広告の看板が目立つ

タイムズスクエアではミュージカルの広告の看板が目立つ

ブロードウェイに本場のミュージカルを見に行こう!

ニューヨークを観光で訪れる人たちの多くが、「ミュージカル鑑賞」を観光スケジュールに入れているといいます。“ブロードウェイ”はマンハッタンの中心部を斜めに走る道路ですが、一般的には「タイムズスクエア」の周辺の劇場エリアを指します。ここは徒歩10分圏内に40余りの劇場がある、まさにアメリカのエンターテイメントの中心です。演劇やパフォーマンスも上演されていますが、ミュージカルが多いのが特徴です。

では今、何が人気なのでしょうか。2018年11月時点での人気作品は、『ライオンキング』、『アラジン』、『フローズン(アナと雪の女王)』といったディズニー原作作品や、『オベラ座の怪人』、『シカゴ』、『ウィキッド』、『ハミルトン』といったロングラン作品です。当然ながら人気作はチケットも早く売り切れ、ディスカウントチケットもありません。劇場の休みは月曜や水曜日が多いので、上演スケジュールには注意しましょう。逆に人気作は、週末は昼夜2回公演のものもあります。

チケットは、日本でも劇場の公式ウエブサイト、チケットマスターやワールドチケットガイド、旅行会社のサイトなどからオンラインで買えます。料金は座席によりUS$70〜200(プラス手数料US$5〜10)。旅行会社のサイトでは、ディスカウントチケットを扱っていることもあります。

劇場の窓口でチケットが購入できる

劇場の窓口でチケットが購入できる

現地でディスカウントチケットを買う

「ディスカウントチケット」という裏技もあります。このチケットの設定がない舞台もありますが、「安ければ見たい」という人にはおすすめです。有名なのは、余った当日券を20〜50%オフで販売する「チケッツTICKETS」。タイムズスクエア店とマンハッタン南端に近いサウスストリート・シーポート店があり、いつも人が並んでいます。

しかし私が利用したのは「ジェネラル・ラッシュ・チケット General Rush Ticket」でした。これは余ったチケットを、劇場窓口で当日先着で10〜20枚限定販売するもの。私はちょうど見たかった『ビューティフル』と『スクール・オブ・ロック』が、このチケットを販売していたので、両方とも窓口が開く30分前から並んで買いました。購入枚数は1人2枚までで席は選べません。しかし、私はそれぞれ39ドルと40ドルと、何と半額以下でチケットを購入できました。人気作品になると、先着ではなく抽選の「ロッタリーチケット」があります。なかには確率が10倍と難しいものもありますが、150ドルの席が40ドルほどで買えるのでチャレンジしてみる価値はあるでしょう。

チケットは座席によって値段が2〜3倍異なる

チケットは座席によって値段が2〜3倍異なる

『ビューティフル』と『スクール・オブ・ロック  The Musical』

『ビューティフル』は、アメリカを代表するシンガーソングライターのキャロル・キングの半生を描いたものです。若くして作曲家になったキャロルは、ジェリー・ゴフィンとチームを組み、ヒット曲を連発します。やがてキャロルはジェリーと結婚しますが、辛い離婚を経てソロシンガーとしてデビューします。「きみの友だち」「ナチュラル・ウーマン」などのヒット曲が聴けます。

『スクール・オブ・ロック  The Musical』はおなじみの人気映画を、『キャッツ』などのヒットメイカー、アンドリュー・ロイド・ウェバーが手がけた作品です。臨時教員になりすました男が名門学校の生徒たちにロックを教えると言う話で、子供たちのパフォーマンスも大きな見どころです。私はジェネラル・ラッシュ・チケットでしたが、席は1列目のど真ん中。迫力十分の席で、私にとっては最高の席でした。

 

日本でももちろん見られるミュージカルですが、本場ブロードウェイの劇場で見るとも、より感慨深いものがあります。観劇に来るのは世界各国からの旅行者たち。みな、本場のミュージカルを楽しみにして来ているので、一体感も感じました。また舞台そのものも素晴らしかったのですが、ショウビズの中心で活躍する人たちを間近で見られのが、私には大きな刺激になりました。私は大満足だったミュージカル体験。ぜひ、あなたも体験してみはいかがですか?

 

[DATA]

チケットマスター ( www.ticketmaster.com )
ワールドチケットガイド ( www.world-ticket.jp )
チケッツ ( www.tdf.org/nyc/7/TKTS-ticket-booths )
ラッシュチケットをまとめたサイト ( www.nytix.com/Links/Broadway/lotteryschedule.html )

一生モノ 編集部

一生モノを探して、日々奮闘中です。実際に足を運び、取材、体験することで、皆さまが一生モノを見つけるお手伝いをしたいと思います。こんなコンテンツや情報が欲しいなどのご要望やご意見、お待ちしております。お気軽にお問い合わせください!

一生モノ 編集部
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201811/10

映画ファン必見。数々の名作映画の舞台になったNYCのグランド・セントラル駅へ [海外旅行 ニューヨーク]

映画によく登場するメイン・コンコース

映画によく登場するメイン・コンコース

先日(2018年9月7日)、ポール・マッカートニーがニューヨークのグランド・セントラル駅構内で行ったライブがストリーミング配信され、話題になりました。20世紀初頭に完成したこのクラシックな駅舎は、ニューヨークのランドマークといえます。見ればすぐそこがニューヨークだとわかるのですから。この駅は数え切れないほどの映画に登場しているので、映画マニアの私としてはニューヨークに着いたらまず行ってみたい場所のひとつでした。利用客にとってはただの駅でも、映画好きには“一生モノ”の場所になるところです。今回は、そのグランド・セントラル駅を紹介しましょう。

 

ニューヨークの玄関口となる駅

グランド・セントラル駅があるのは、マンハッタンのミッドタウン、パークアベニューと42丁目が交差するあたり。まさにマンハッタンのど真ん中で、ブロードウェイやタイムズスクエア、クライスラービルなども歩いてすぐです。現在の駅舎は、1913年に古典主義のボザール様式で建築されたもの。ターミナル駅なので、地下に発着している3つの路線がここから郊外や他州に延びています。ニューヨークの重要な通勤・通学路線ですね。そのため朝夕のラッシュ時は混み合いますが、日本ほどではありません。

時代を感じる南の正面ファサード。上の陸橋は、映画『アベンジャーズ』のクライマックスとなった場所

時代を感じる南の正面ファサード。上の陸橋は、映画『アベンジャーズ』のクライマックスとなった場所

印象的な正面ファサード

駅舎の建物は、床は大理石、凝った装飾と、当時の贅を尽くしたものになっています。南側の正面ファサードは、4メートルという大きさの時計をミネルヴァ、ヘラクレス、マーキュリーの三体のギリシア神話の像が囲み、2階から道路を越えて陸橋が延びています。この正面ファサードが映ると、アメリカ人は「あ、ニューヨーク」とわかるようです。映画にもよく登場しますが、最近では、2012年の『アベンジャーズ』で、クライマックスの「アベンジャーズ・アッセンブル!」のシーンがこの前で行われました。

メイン・コンコースの端にある、アップルストア

メイン・コンコースの端にある、アップルストア

映画に登場するメイン・コンコース

駅の中で一番よく登場するのが、人々が行き交うメイン・コンコースです。東西87メートル、南北37メートル、高さ38メートルというこの空間に、チケットブースや売店、レストランなどがあります。とくに目を引くのは、中央にある屋根に時計が乗った円形のインフォメーションブースでしょう。

私がグランド・セントラル駅に行ってみたいと思った映画が、1991年のテリー・ギリアム監督作品『フィッシャー・キング』です。ある悲劇から精神を病んだ浮浪者バリー(ロビン・ウィリアムズ)。彼がここで思いを寄せる女性が目の前を通り過ぎると、インフォメーションブースの時計が光り輝き出し、通行する通勤客たちが優雅にワルツを踊り出します。バリーの幻想ですが、これは映画史上屈指の名シーンでしょう。

2011年のリメイク版のほうの『ミスター・アーサー』では、主人公で金持ちのアーサーが、好きな女性のためにこのコンコースを借り切って食事をするというシーンがあります。

ほかにも主人公がこのコンコースを追われるハラハラシーンは、サスペンス映画によく出てきます(『北北西に進路を取れ』『カリートの道』)。隕石が建物を突き破ってここを破壊してしまう(もちろんセットですが)のは1998年の『アルマゲドン』です。『メン・イン・ブラック2』で、宇宙人たちが住んでいた駅のロッカーも、どこかにあるかもしれませんね。

 

由緒あるオイスターバー

地下のダイニング・コンコースには、1913年開業という歴史あるレストラン「オイスターバー」があります。一人でも気軽に入れるカウンター席と赤いチェックのテーブルクロスが敷かれたテーブル席があり、20種ほどあるカキは1個2ドルぐらいから。クラムチャウダーやフライドオイスターも人気ですよ。もちろんこのオイスターバーも、『ガール・オン・ザ・トレイン』や『恋におちて』などの映画にも登場します。「ニューヨークまで行けない!」という方には、日本の品川駅構内に2号店があるので、そちらを利用してみてはいかがでしょうか。

 

いかがでしたか? 私が初めてこの駅を訪れたのは1985年ですが、約30年ぶりに訪れたときでも、クラシックなたたずまいは少しも変わっていませんでした。今ではメイン・コンコースの一角にアップルストアがありますが、全体の雰囲気を損なうことなく、「レトロフューチャー」の映画のセットのように感じました。“一生モノの旅”というと大げさなら、“一生モノの場所”というものが、あっていいでしょうか。このグランド・セントラル駅は、私にとってはそんな場所のひとつなのです。

 

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公式サイト( www.grandcentralterminal.com/ )
アップルストア( www.apple.com/retail/grandcentral )
オイスターバー( www.oysterbarny.com )
グランド・セントラル・オイスター・バー&レストラン品川店( oysterbartokyo.com )

グランド・セントラル駅が登場する映画の一部:
アイ・アム・レジェンド、アベンジャーズ、アルマゲドン、ガール・オン・ザ・トレイン、カリートの道、クローバーフィールド、恋におちて、スーパーマン、ステイ・フレンズ、トレイン・ミッション、9デイズ、フィッシャー・キング、北北西に進路を取れ、マダガスカル、ミスター・アーサー(2011年版)、ミッドナイト・ラン、メン・イン・ブラック2など

前原 利行

日々、自分の興味があるものを追いかけています。音楽、映画、アート、歴史、そしてまだ見ぬ世界の風景や文化…。心に刻まれた一生モノの経験が、自分の最大の財産でしょうか。これからも、まだ知らない出会いを探していきたいと思っています。

前原 利行
この記事を書いた人

この記事を書いた人前原 利行

201811/08

ボブ・ディランの面影を求めて ニューヨークのグリニッジ・ビレッジ音楽巡礼 [海外旅行 ニューヨーク]

グリニッジ・ビレッジのランドマークとなるワシントン・スクエア。映画にもよく登場する。

グリニッジ・ビレッジのランドマークとなるワシントン・スクエア。映画にもよく登場する。

ボブ・ディランが好きです。洋楽を聴き始めた十代の頃に出会い、途中で何度か聴かない時期もありましたが、いまだに一番好きな音楽アーティストです。50枚以上ある公式アルバムはすべて持っていますし、来日する度に彼のライブに行ってます。そんなファンの私が、ずいぶんと久しぶりにニューヨークへ行くことになりしまた。となれば、ニューヨークでデビューしたと言っていいボブ・ディランゆかりの地へ行かないわけにはいきません。誰にとってもすばらしい場所ではないかもしれませんが、自分にとっては、それは“一生モノ”の音楽巡礼なのです。

 

ボブ・ディランのキャリアはニューヨークから始まった

ビートルズと並ぶ、20世紀ポピュラーミュージックの巨人ボブ・ディラン。2018年のFUJI ROCKのヘッドライナーとして来日したことも記憶に新しいでしょう。代表曲としては「ライク・ア・ローリングストーン」「風に吹かれて」が有名ですが、他にも「天国の扉」「いつまでも若く」「時代は変わる」などが知られています。

ディランが故郷のミネソタからニューヨークに出てきたのは1961年の冬のこと。当時のグリニッジ・ビレッジは、アメリカで最も自由な雰囲気が漂う場所でした。コーヒーハウスでは、ギター1本で歌を歌うフォークシンガーが、伝承歌や社会情勢などを歌っていました。20歳の若きディランはそうした店でギターを弾いて歌い、1962年3月、アルバム『ボブ・ディラン』でデビューします。しかしディランが注目を浴びるのは、1963年5月に発表したセカンドアルバム『フリーホイーリン・ボブ・ディラン』と、それに含まれていた「風に吹かれて」がピーター、ポール&マリーのカバーでヒットしたことからでしょう。

ディランが初期の頃に演奏していたという「カフェ・ホワッ? 」は今でもある

ディランが初期の頃に演奏していたという「カフェ・ホワッ? 」は今でもある

ディランゆかりの地・マクドーガルストリート

現在のグリニッジ・ビレッジはレストランやバーなどがある観光地となっていますが、いまだ当時の面影が残っている場所もあります。ディランがよく演奏していたマクドーガルストリートのコーヒーハウス「ガスライトGaslight Cafe」(116 Macdougal  Street)は、いまはもう無くなってしまいましたが、その斜め向かいの「カフェ・ホワッ? Cafe Wha ?」(115 Macdougal Street)は今も営業していました。デビュー前のブルース・スプリングスティーンも演奏したことがある店です。ガスライトはディランが行った1962年10月のライブが『Live at The Gaslight』としてのちに発売されています。

ディランもよく訪れたという「カフェ・レッジオ」

ディランもよく訪れたという「カフェ・レッジオ」

同じ並びにある緑色の外装の「カフェ・レッジオ Cafe Reggio」(119 Macdougal Street)は、若きディランがよく通っていた老舗のカフェです。どのテーブルに座って歌詞を書いていたのかなあと想像しながら、カプチーノを飲んでみました。この店はアメリカで初めてカプチーノを紹介した店でもあります。クラシックな店内は時が止まっているようで、1961年頃のグリニッジ・ビレッジが舞台となる『インサイド・ルーウィン・デイビス 名もなき男の歌』などの映画のロケにも使われています。

ディランゆかりの場所が多いマグトーガルストリート

ディランゆかりの場所が多いマグトーガルストリート

かつてディランが住んでいた家もここに

マクドーガルストリートを南西に進み、ブリーカーストリートBleecker Streetを越したあたりには、1969年からディランがしばらく住んでいた建物(94 Macdougal Street)があります。1966年のオートバイ事故以来、ニューヨーク郊外のウッドストックで家族とともに隠遁生活を送っていたディランですが、この年、家族を連れてなぜかこんな繁華街に引っ越してきてしまいます。当時のディランは超有名人でしたので、当然ながらファンが路上にたむろしました。今でいう“追っかけ”が家の前で勝手に誕生パーティを開いたり、ごみ箱をあさって歌詞の断片を探したりするようになります。嫌気がさしたディランは1975年頃にはカリフォルニアへ引っ越してしまい、彼のニューヨーク時代は終わりを迎えました。

この家に住んでいた時期は、ディランのアルバムで言えば名盤の『血の轍』や『欲望』が生まれた頃。それらのアルバムはニューヨークのスタジオで録音されていますから、当時、ディランがこの辺りを歩いていたのかと夢想しながら、私は町歩きをしました。

かつてジャズの名門ライブハウス、ビレッジゲートがあった建物。それを示す看板だけが残っている

かつてジャズの名門ライブハウス、ビレッジゲートがあった建物。それを示す看板だけが残っている

ブリーカーストリートとディランゆかりのホテル

さて、マクドーガルストリートと交差するブリーカーストリートには、当時は多くのライブハウスがありました。数多くのジャズの名盤が録音された「ビレッジゲートVillage Gate」(1994年閉店、158 Bleecker Street)にはディランは出演していませんが、このビルに住む友人の部屋で代表曲のひとつ「はげしい雨が降る」を書き上げたと言われています。

この通りにはもうひとつ有名なライブハウスがあります。「ビターエンドBitter End」(147 Bleecker Street)は、ジェームズ・テイラーやジョニ・ミッチェルなど数々のポピュラーミュージックの巨人たちが演奏した場所です。ただし駆け出しの頃のディランにとっては敷居の高い店で、通常のライブではなく、飛び入りOKのオープンマイクに出演していたとか。この店で有名なのは、ダニー・ハサウェイの1972年の名盤『ライヴ』のB面がここで録音されたことでしょう。

私が初めてニューヨークに行ったのはまだ学生時代の1984年の冬でした。その時に泊まったホテルが「ワシントン・スクエア・ホテルWashington Square Hotel」(167 Waverly Place)です。しかしその時は、そこがディランが1961年に初めてプロとしてガーティス・フォークシティに出演するために泊まったホテルとは知りませんでした(当時の名はHotel Earle)。その部屋は305号室だそうです。また、ディランと恋仲になったジョーン・バエズと滞在していたのもこのホテル。次にニューヨークに行った時には忘れずに泊まってみたいと思っています。

名盤のジャケット写真の撮影が行われたジョンズストリート

名盤のジャケット写真の撮影が行われたジョンズストリート

あの名盤のジャケット撮影が行われた場所

ディランがよく出演し、1962年4月16日に「風に吹かれて」を初披露したというWest 4th Streetにあったガーティス・フォークシティは、今はもう無くなっています。この通りには1963年当時の恋人のスーズ・ロトロの部屋(161 West 4th Street)もあり、一緒に住んでいた時期もありました。ディラン詣でのクライマックスは、前述のブリーカーストリートとそのWest 4th Streetに挟まれた狭いジョンズストリートJones Streetです。ここは「風に吹かれて」や「くよくよするなよ」「はげしい雨が降る」などの名曲を収めた1963年の名盤『フリーホイーリン・ボブ・ディラン』のジャケットが撮影された場所です。当時の恋人であるスーズ・ロトロと腕を組んで歩いてくる22歳のディランがそこに写っています。スーズの部屋からは徒歩3分程度。撮影は1963年2月でアルバム発売は5月でした。まさかその時は、彼女との別れが来るとはディランも思ってもいなかったでしょう。ふたりは8月には別居し、翌年には別れてしまいます。ここはディランファンにとっては、ビートルズファンがアビーロードスタジオ前で記念撮影をするのと同じぐらい重要な場所です。映画『バニラ・スカイ』では、トム・クルーズがペネロペ・クルスとジャケットそっくりの格好をして歩いていましたね。私ももちろん撮影に挑みましたが、季節も違うし一眼レフもなかったので、なんとも平凡な出来栄えに終わり残念でした。それでも感無量でした。

 

1975年ごろディランはグリニッジ・ビレッジからカリフォルニアのマリブの邸宅に引っ越します。引っ越しの理由のひとつに、妻サラとの離婚もありました。ディランのニューヨーク時代はこうして終わりますが、ディランが輝いていた場所がニューヨークです。名曲や名盤の数々はこの町で生まれました。そんなことを思いながらしたグリニッジ・ビレッジのディラン巡礼の旅。自分にっては、貴重な旅の体験です。

 

[ DATA ]

カフェ・ホワッ?公式ページ( http://cafewha.com/ )
Caffe Reggio 住:119 Macdougal Street, New York 営:9:00~翌3時(金・土は翌4時)
ビターエンド公式ページ( http://www.bitterend.com/ )
ワシントン・スクエア・ホテル
( https://washingtonsquarehotel.com/51-years-ago-happened/ )

前原 利行

日々、自分の興味があるものを追いかけています。音楽、映画、アート、歴史、そしてまだ見ぬ世界の風景や文化…。心に刻まれた一生モノの経験が、自分の最大の財産でしょうか。これからも、まだ知らない出会いを探していきたいと思っています。

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